技術ブログ GitOpsを実現するには? Argo CD vs Flux vs Jenkins X
GitOpsを実現するには? Argo CD vs Flux vs Jenkins X

GitOpsを実現するには? Argo CD vs Flux vs Jenkins X

今回は、GitOps を実現するツールに関する内容だね!

この記事を読めば、適切なツールを選べますね!

本記事で学べること

・Argo CD、Flux、Jenkins X の概要
・各種ツールの長所・短所

はじめに

アプリケーション開発においてKubernetesを用いる場合、GitOpsを使うことで開発をスムーズに進めることができます。これは、GitOpsを使えば、Gitのバージョン管理システムを用いてインフラの設定ファイルが容易に管理できるからです。
GitOpsを行うためのツールは、代表的なものとして、Argo CD、Flux、Jenkins Xの3つが挙げられますが、これらに精通していないとどれを使えばよいかよくわからないと思います。そこで本記事では、この3つのツールを、

1. 使いやすさ

2. 機能性

の観点から比較・紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Argo CDとは

Argo CDは、Kubernetes向けの宣言型継続的デプロイツールです。Gitリポジトリをソースコードの真実の1つとして使用し、Kubernetesクラスター内のアプリケーションをデプロイおよび管理します。Argo CDを使用すると、アプリケーションの状態を Gitリポジトリと同期させることができ、アプリケーションの変更を自動的にデプロイできます。Argo CDには、次の利点があります。

宣言型:Argo CDは、Gitリポジトリを使用してアプリケーションの状態を定義します。これにより、アプリケーションの状態を人間が読み取れるテキストで記述し、変更を簡単に追跡できます。

自動化:Argo CDは、Gitリポジトリでアプリケーションの状態を変更すると、変更を自動的にデプロイします。これにより、アプリケーションの変更を簡単に展開し、デプロイプロセスを自動化できます。

スケーラブル:Argo CDは、Kubernetes クラスターと統合されているため、スケーラブルです。Argo CDは、必要に応じてクラスターのノード数を増やしたり減らしたりすることで、負荷を分散し、アプリケーションを効率的にデプロイできます。

Argo CDは、Kubernetes上でアプリケーションをデプロイおよび管理するための強力なツールです。宣言型、自動化、スケーラビリティの利点により、Argo CDは、アプリケーションの継続的デプロイプロセスを簡素化および自動化できます。

Fluxとは

Fluxは、GitOpsの概念に基づいて構築された Kubernetes の継続的デプロイツールです。Flux を使用すると、Gitリポジトリをソースコードの真実の 1 つとして使用し、Kubernetesクラスター内のアプリケーションをデプロイおよび管理できます。Fluxは、次の利点があります。

GitOps 対応:Flux は、GitOps の概念に基づいて構築されているため、Git リポジトリを使用してアプリケーションの状態を管理できます。

宣言型:Flux は、Git リポジトリを使用してアプリケーションの状態を定義します。これにより、アプリケーションの状態を人間が読み取れるテキストで記述し、変更を簡単に追跡できます。

自動化:Flux は、Git リポジトリでアプリケーションの状態を変更すると、変更を自動的にデプロイします。これにより、アプリケーションの変更を簡単に展開し、デプロイプロセスを自動化できます。

スケーラブル:Flux は、Kubernetes クラスターと統合されているため、スケーラブルです。Flux は、必要に応じてクラスターのノード数を増やしたり減らしたりすることで、負荷を分散し、アプリケーションを効率的にデプロイできます。

Fluxは、Kubernetes 上でアプリケーションをデプロイおよび管理するための強力なツールです。GitOps の概念に基づいて構築されており、宣言型、自動化、スケーラビリティの利点を備えています。Flux は、アプリケーションの継続的デプロイプロセスを簡素化および自動化できます。

Jenkins Xとは

Jenkins Xは、Kubernetesに最適化された CI1/CD 2プラットフォームです。Jenkins Xを使用すると、Kubernetesクラスター上でアプリケーションをビルド、テスト、デプロイ、および管理できます。Jenkins Xには、次の利点があります。

Kubernetesに最適化:Jenkins X は、Kubernetesに最適化されているため、Kubernetesクラスター上でアプリケーションをビルド、テスト、デプロイ、および管理するための強力なツールです。

使いやすい:Jenkins X は、使いやすいインターフェイスを備えているため、初心者でも簡単に使用できます。

スケーラブル:Jenkins Xは、スケーラブルなアーキテクチャを備えているため、大規模なアプリケーションのビルド、テスト、デプロイ、および管理にも対応できます。

Jenkins Xは、Kubernetes上でアプリケーションをビルド、テスト、デプロイ、および管理するための強力で使いやすい CI/CD プラットフォームです。

比較

使いやすさ

  • Argo CDには、デプロイを行ったアプリケーションをGUIで確認することができるGUI機能があります。したがって、すべての操作をGUIから実行することができます。
  • Fluxは、アーキテクチャがシンプルで、学習コストが比較的低いです。
  • Jenkins Xはアーキテクチャが複雑で、学習コストは高いです。

使いやすさの観点では、GUI機能を重視するならArgo CDが、学習コストを重視するならFluxがおすすめです。

 

機能性

  • Argo CDは、複数のアプリケーションを動かすことができ、多数のクラスターを同時に管理することを可能にする柔軟な構成になっています。
  • Fluxは、アーキテクチャがシンプルであるがゆえに、複数のGitとKubernetesクラスターという組み合わせで構成&運用することが難しくなってしまいます。ただし、Gitだけではなくアプリケーションのイメージが更新されたら、CDが動き出すと言う特徴を備えています。
  • Jenkins Xには、jxコマンドというコマンドツールがあります。jxコマンドを用いれば、Kubernetesクラスターの作成やistioやflaggerといったアドオン3もインストールすることができるようになっています。

機能性の観点では、jxコマンドのみで開発に必要なほぼすべてのことが実行できるJenkins Xが優れているといえます。

まとめ

本記事では、代表的な3つのGitOpsツールについて紹介しました。使いやすさの観点では、GUI機能があるArgo CDや学習コストが低いFluxが優れており、機能性の観点ではjxコマンドを持つJenkins Xがおすすめであることを説明しました。本記事の内容を参考にしながら、自分が使いやすいツールを探してみてください。

語句の説明

  1. Continuous Integrationの略で、開発者が自分のコード変更を定期的にセントラルリポジトリにマージし、その後に自動化されたビルドとテストを実行する DevOps ソフトウェア開発の手法。
  2. Continuous Deliveryの略で、継続的インテグレーションを延長して、より高レベルの結合とテストなどを自動的に行い、新しい変更がリリース可能であることを保証するプロセス。
  3. ソフトウェアへ新たな機能を追加するためのプログラム。

この記事の執筆者

Takanobu Morishita(インターン)

株式会社taiziiiでインターンをしている森下です!

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