今回は、システムの信頼性に関する内容だね!
この記事を読めば、システムの信頼性をどうやって高めればいいかを学べますね!
・信頼性設計の指針
たくさんの人に使ってもらうコンピュータシステムを構築するには、システムの信頼性を高めることが非常に重要です。しかし、システムの信頼性を高めるための具体的な設計指針というのは、まだ広くは知られていません。そこで本記事では、信頼性を高めるための指針について紹介しようと思います。
フェールセーフは、何らかの異常や問題が発生した場合、その影響によって誤動作が発生しないように、安全な状態を確保して停止するという考え方です。これは、重要なシステムや機械の運用において、予期せぬ事態による悪影響を最小限に抑えるための重要な原則として考慮されます。例えば、交通信号の制御システムでは、一部に障害が発生した場合、全ての信号を赤にした後でシステムを停止します。こうすることで、交通事故の危険を防ぐことができます。
この考え方は、電車や車の信号制御システムなど、システムの誤動作が人命の危機につながるようなシステムに求められます。
フェールソフトは、システムの一部が故障した場合、その部分の機能を無効にして、システム全体の安全性を確保しようとする考え方です。フェールセーフとは異なり、システム全体を停止させるのではなく、故障の影響範囲を限定し、システム全体のダウンにつながらないようにします。例えば、データベースを格納するディスクを業務ごとに分けておけば、あるディスクが故障しても、そのディスクに格納されているデータベースに関連しない業務は継続できます。
この考え方は、銀行のオンラインシステムのような、システムダウンが社会的に大きな影響を与えるシステムに用いられます。
フォールトトレラントは、構成機器を二重化など、冗長構成にして、一部の機器が故障しても全体が影響を受けないようなシステム構成を目指す考え方です。また、故障したシステム部品は、運転を継続したまま修理や交換ができるようにしておくことも目指します。
フォールトアボイダンスは、障害やエラーが発生する可能性をできるだけ排除または最小化しようとする考え方です。障害が発生することを避けることで、システムの安定性と信頼性を高め、問題の発生を事前に防ぐことを目指します。
フールプルーフは、ユーザーが誤って操作したり、間違った手順を踏んだりしても、誤りが最小限に抑えられるようにすることを目指します。つまり、使用者が間違った操作をしても、システムが誤りを自動的に修正するか、ユーザーにエラーを指摘するように設計するようにします。インターネットが一般に普及した現在では、様々な人がシステムを利用するようになり、想定外の操作をするユーザーが急激に増えました。そのため、フールプルーフを満たした設計が非常に重要視されるようになりました。
本記事ではシステムの信頼性設計の指針について紹介しました。自分が開発するサービスの特徴をよく捉えたうえで、今回紹介した指針を参考にするとよいと思います。また、今回のテーマに関連した考え方、設計手法は他にもあるので、機会があればそれらも紹介したいと思っています。
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