技術ブログ コンテナ管理を任せるなら? Amazon ECS vs Amazon EKS
コンテナ管理を任せるなら? Amazon ECS vs Amazon EKS

コンテナ管理を任せるなら? Amazon ECS vs Amazon EKS

AWS

今回は、AWS を用いたコンテナ管理 に関する内容だね!

この記事を読めば、コンテナ管理を任せるサービスが決まりそうですね!

本記事が想定する読者

本記事は、AWS コンピューティングサービスを利用して、アプリケーション開発を行いたいエンジニアやエンジニア志望の方

はじめに

本記事では、AWS が提供するコンピューティングサービスである、Amazon ECS と Amazon EKS について、

1. コストパフォーマンス

2. 柔軟性

3. 運用コスト

4. 学習コスト

5. サービスとしての幅

の観点から、詳しく解説します。

Amazon ECS とは

Amazon ECS は、Docker1 コンテナを実行および管理するためのフルマネージドサービスです。ECS を使用すると、コンテナを作成、起動、停止、スケーリングできます。また、ECS は、コンテナのネットワーク、ストレージ、セキュリティを管理することもできます。
ECS は、Web アプリケーション、バックエンドサービス、データ処理タスクなどのコンテナ化されたアプリケーションを実行するために使用できます。ECS は、DevOps2 チームやアプリケーション開発者にとって、コンテナ化されたアプリケーションを迅速かつ簡単にデプロイおよび管理するための強力なツールです。

Amazon EKS とは

Amazon EKS は、AWS が提供する完全マネージド Kubernetes3 サービスです。EKS を使用すると、Kubernetes クラスターを作成、管理、スケーリングできます。EKS は、ECS 同様、コンテナ化されたアプリケーションを実行するための強力なツールです。

比較

コストパフォーマンス

  • ECS は、データプレーン4の利用料金分のみが課金されます。
  • EKS は、EKS クラスターを立てているだけで、その時間分の料金が発生します。

これらの点を考慮すると、ECS の方が極めてコストパフォーマンスが高いでしょう。

 

柔軟性

  • ECS は、AWS オリジナルのソフトウェアをベースに構築されているため、AWS 上でしか稼働しません。
  • Kubernetes をもとに開発されているクラウドサービスは、Microsoft Azure やGoogle Cloud Platform などがあります。これにより、EKS は、AWS 以外の様々なサービスと併用することができます。さらに、他のクラウドへの移行も簡単に行えます。

以上を踏まえると、EKS の方が柔軟性が高いといえます。

 

運用コスト

  • Kubernetes はオープンソースで、世界中の開発者によって開発が進められているため、アップデートが3か月に1回のペースで実施されています。Kubernetes のアップデートの都度、EKS もバージョンアップしなくてはならないため、運用が非常に難しいです。

EKS と比べると、ECS の方が運用しやすいでしょう。

 

学習コスト

  • Kubernetes の使い方を理解することは難しいと言われています。柔軟な設定が可能なKubernetes は、その分だけ選択肢が多くなり、必然的に勉強することが多くなってしまいます。さらに、Kubernetes は定期的にアップデートされるため、その都度変更の差分を学ばなくてはなりません。

学習コストは ECS の方が低いです。

 

サービスとしての幅

  • ECS はコンテナをデプロイするだけのサービスです。例えば、アプリを公開するには、別のサービスを利用する必要があります。
  • EKS はコンテナをデプロイすることに加えて、ロードバランサー5など、アプリや Web サイトを公開するためのリソースを包括的に管理できるサービスです。

サービスとしての幅は EKS の方が広いといえます。

まとめ

本記事では、Amazon ECS とAmazon EKS について3つの観点から解説しました。
コストパフォーマンスの点では、データプレーンの利用料金分のみが課金される ECS が、柔軟性では、AWS 以外の様々なサービスとも併用できる EKS が優れているといえます。また、運用コストの観点では、Kubernetes のアップデートに合わせてバージョンアップしなければならない EKS に比べると ECS の方が優れているでしょう。さらに、ECS の方がはるかに学習コストが低いこと、サービスの幅は EKS の方が広いことも抑えておきたいです。
実際の開発では ECS の機能で十分なケースがほとんどであるので、Kubernetes を使いこなす自信がない人は、ECS を利用すると良いと思います。

語句の説明

  1. Docker社が開発している、コンテナ型の仮想環境を作成、配布、実行するためのプラットフォーム。
  2. Development(開発)とOperations(運用)を組み合わせた造語で、開発担当と運用担当が連携する開発手法。
  3. コンテナの運用管理と自動化を行うために設計されたオープンソースソフトウェア。
  4. 実際のコンテナが稼働する場所で、具体的には Amazon ECS や Amazon EKS を指す。
  5. 外部からの通信を複数のサーバーに分散させる仕組みを提供する装置。

この記事の執筆者

Takanobu Morishita(インターン)

株式会社taiziiiでインターンをしている森下です!

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