ChatGPTを日々活用している方の中には、「もっと効率的に作業をこなしたい」「情報収集や資料作成を自動化できたら」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そんなニーズに応えるのが、OpenAIが2025年に提供を開始した「ChatGPTエージェント」です。従来のチャット機能に加え、Webブラウジング・資料作成・スプレッドシート編集など、実務で役立つ多彩なタスクを自動で処理できるのが特長です。
そこで今回は、ChatGPTエージェントの導入手順から機能、料金プラン、他AIとの比較、メリットや注意点まで、初心者にもわかりやすく解説しています。これから導入を検討している方はもちろん、使いこなしたい方もぜひ参考にしてみてください。
目次
2025年7月にOpenAIが提供を開始した「ChatGPTエージェント」は、従来のテキスト対話だけでなく、Webブラウジングや資料作成、スプレッドシート編集など、幅広い作業を自動化できる新しいサービスです。
搭載されているのは最新のSOTA(State of the Art)モデルで、複雑な現実世界のタスクや高度な数学問題においても高いベンチマークスコアを記録。他の主要AIエージェントを上回る性能を発揮しています。
ChatGPTエージェントは、現時点では無料プランでは利用できず、利用するには有料プランの契約が必要です。提供中のプランは以下のとおりで、利用頻度や目的に応じて選べます。
例えば、業務で頻繁に活用するなら処理能力と回数上限に余裕のあるProプランが最適です。まず試してみたい場合や利用頻度が低い場合はPlusプランが向いています。チームでの導入を想定する場合は、管理機能やセキュリティ面が強化されたTeamプランが便利でしょう。
なお、大規模導入向けのEnterpriseプランは近日中に提供開始予定です。以下の表を参考に、目的に合わせて最適なプランを選びましょう。
プラン名 | 月額料金(税込) | 月間利用回数上限 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
無料 | 0円 | 利用不可 | エージェント機能なし |
Plus | 約3,200円 | 40回 | 個人向け。まず試すのに最適 |
Pro | 約32,000円 | 400回 | 高頻度利用・高度処理向け |
Team | 約4,000円/人 | 30クレジット | チーム利用向け管理・セキュリティ機能 |
Enterprise | 要問い合わせ | 未定 | 大規模導入・高度管理機能 |
ChatGPTエージェントは、これまでのチャット機能に加えて、業務を自動でこなせる便利な機能がそろっています。
例えば、インターネットでの情報収集も得意で、知りたいことをリアルタイムで検索して、内容をわかりやすくまとめてくれます。
以下は例として、10代のトレンドを調査し、整理をしてもらった結果です。
以下に、10代・Z世代のトレンドをカテゴリー別に整理し、ポイントを簡潔にまとめました。
流行語やポーズ
食べ物・スイーツ
モノ・アプリ
音楽・ダンス・イベント
人物・アイドル
ネクストトレンド(予想)
後半戦で注目されるもの |
さらに、プレゼン用のスライドや資料を自動で作る機能もあり、内容の構成はもちろん、デザイン面も考慮して、効率的に仕上げてくれます。以下は、例として上記の調査結果を元に、10代をターゲットとした商品開発をする際、何を意識すればいいのかをプレゼンする資料を作成してみました。
※今回はサンプルのため人の手での調整などはしていませんが、編集することも可能です。
そのほかにも、表計算ソフト(スプレッドシート)の編集や、複雑なデータ処理まで対応してくれるのが特長です。セルの書式を整えたり、数式を組んだり、バラバラなデータをきれいに整理したりと、細かな作業もおまかせできます。
ChatGPTエージェントは、ManusやGensparkといった他の代表的なAIエージェントと比べて、性能・機能・料金の面で明確な違いがあります。
搭載されているのは、業界でも最新のSOTA(最先端)モデルで、人間が解くのが難しいとされる試験や、実務で使われる複雑なタスクでも高いスコアを記録しています。そのため、性能面では他のAIエージェントを大きくリードしているといえるでしょう。
機能の面では、どのエージェントもWebでの情報収集や資料づくり、スプレッドシートの編集など、業務の自動化に対応しています。ただ、実際に使ってみると、ChatGPTは処理のスピードが早く、出力結果の精度も高いため、仕事での信頼感がとても高いのが特長です。
料金についても違いがあります。ChatGPTエージェントはProプラン(月額約3万円)またはPlusプラン(月額約3,200円)で使えるようになっています。一方で、ManusやGensparkは無料プランも用意されていますが、本格的に使いたいとなると、結局は有料版の契約が必要になる場面が多いでしょう。
以下に、各エージェントの違いをわかりやすくまとめた比較表をご用意しました。
項目 | ChatGPTエージェント | Manus | Genspark |
---|---|---|---|
性能評価 | ◎(SOTAモデル・41.6%超のスコア) | ◯ | ◯ |
機能範囲 | Webブラウジング、資料・表作成など | 類似 | 類似 |
利用料金 | 有料(Plus/Proプラン) | 一部無料 | 一部無料 |
総合評価 | 高精度・高速処理で業務利用に最適 | 実行速度にやや難あり | UIは優秀だが精度面に課題 |
ChatGPTエージェントを使うには、まず有料プラン(PlusまたはPro)を契約し、設定画面から「エージェント機能」をオンにする必要があります。現在はProプラン(月額約3万円)での利用が中心ですが、Plusプラン(月額約3,200円)でもエージェントが使えるようになりました。
設定が完了したら、あとは普段のチャットと同じように話しかけるだけでOKです。例えば「このテーマでプレゼン資料を作って」「指定サイトの情報を要約して」など、自然な言葉でお願いできます。
指示を出すときは、目的や出力形式をはっきり伝えると、より正確な返答につながります。例えば「A社のIR情報を3点にまとめて、箇条書きで出力して」と伝えれば、内容も形式もそろえてくれます。
最初は、簡単な作業から試してみるのがおすすめです。
ChatGPTエージェントは、業務効率化や情報収集の自動化に役立つツールです。ここでは、ChatGPTエージェント導入のメリットと注意点について解説します。
ChatGPTエージェントを導入するいちばんの魅力は、「業務の効率アップ」にあります。
例えば、Webでの情報収集や資料作成、スプレッドシートの編集など、これまで手作業で行っていた作業も、エージェントなら自動でこなしてくれます。そのため、作業時間を大きく短縮できるだけでなく、条件に沿った正確な情報をもとに、わかりやすい文章や見やすい資料を自動生成できるのも特長です。
さらに、ブラウジングやスライド作成、データ処理など、幅広い業務に対応できる柔軟さもポイント。すべての操作はオンライン上で完結するため、在宅ワークやリモート勤務にもぴったりです。
ChatGPTエージェントを使いこなすには、いくつかの注意点を押さえておくことが大切です。
まず、利用できるプランに制限がある点に注意しましょう。2025年8月時点では、エージェント機能はProプラン(月額約3万円)のみ対応しており、Plusプラン(月額約3,200円)での利用は順次対応が進められている段階です。
また、指示の出し方によっては、期待通りの結果が得られないこともあります。特に、依頼内容が曖昧だったり情報が不足していたりすると、意図とは違うアウトプットになることもあるため、はじめのうちは試行錯誤が必要です。
さらに、エージェントの初期設定や指示方法には少しコツが必要で、慣れるまでは時間がかかるかもしれません。高度な機能が使えるぶん、Proプランの料金が負担に感じる方もいるでしょう。
とはいえ、事前に操作の流れや特徴を把握しておけば、スムーズな活用につながります。
ChatGPTエージェントは、情報収集や資料作成、データ処理といった業務を効率化できる便利なツールです。導入には有料プランの契約が必要ですが、その分、高精度かつ高速な処理が可能で、他のAIエージェントに比べて実用性の高い機能がそろっています。
初期設定や使いこなしにはやや慣れが必要なものの、使い方のコツを押さえれば業務の生産性を大きく高めることができます。まずは自分に合ったプランを選び、身近なタスクから活用を始めてみましょう。
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