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予知保全を実装する

状態監視からAI故障予測まで、「壊れる前」を捉えるアーキテクチャ

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W H I T E P A P E R

2 0 2 6 年8 月 予知保全を 実装する 状態監視からAI故障予測まで、 「壊れる前」を捉えるアーキテクチャ Implementing Predictive Maintenance: An Architecture from Condition Monitoring to AI-Based Failure Prediction

P U B L I S H E D B Y

taiziii Research Manufacturing DX Desk

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本書の位置付け

ある重工メーカーの保全現場で、30年選手の保全員が定期巡回の途中、ポンプの前で足を止めた。「こ の音は、来る」。センサーの値はどれも閾値の内側にあり、システムは何のアラートも出していない。だ が数週間後、その軸受は彼の言ったとおりに壊れかけた。ここで本当に問題だったのは、彼が正しかっ たことではない。彼が何を聞き分けたのかを、本人もうまく言葉にできなかったことである。

本書は、製造業のDX担当者(事業部のDX推進部門、生産管理・製造・保全部門の部長・課長クラス)、 とりわけ大手企業の中にある「量産でない部門」――維持設計・特殊部品・補修・試作を担う設計/製 造/保全の判断者を読者に想定した、予知保全の実装に関する実務レポートである。「AIで故障を予測し ましょう」という掛け声ではなく、どの設備に、どんなセンサーを付け、どうデータを集め、どう異常を 検知して、どう保全業務につなげるのかという技術的・実務的な具体に踏み込む。

予知保全は、設備総合効率(OEE)で触れた「突発故障による停止ロス」を根本から減らす手段であり、 製造業DXの定番テーマである。人手不足と熟練保全員の高齢化が進むなか、「壊れてから直す」「決ま った周期で交換する」という従来の保全には限界が見えている。設備の状態を常時監視し、故障の予兆を 捉えて先回りする予知保全への関心は、かつてなく高まっている。

本書が一貫して主張するのは、予知保全の成否は「高度なAIを導入すること」ではなく「状態監視という 土台を築き、設備の重要度に応じて適用範囲を見極めること」で決まるという点である。予知保全は万能 ではない。全設備に一律導入するのは過剰投資であり、費用対効果が合う設備を選ぶ判断こそが、技術選 定と同じくらい重要になる。本書は、技術アーキテクチャを軸に、この適用判断までを扱う。

そして本書は、もう一段先に踏み込む。センサーをどれだけ整えても、「この振動は様子見でよいのか、 この音は今すぐ止めるべきなのか」という最終判断は、計測値の外側に残る。土台と見極めを整えた、 そのさらに先に残るこの判断を、どう引き出し、どう次の世代へ継ぐか ― そこが予知保全の本丸であ り、本書の最終的な着地点である。

本書は公開情報および一般的な実装知見に基づく。記載する数値(予測精度・削減効果等)は設備・データ品質・運用に より大きく変動するため、絶対値ではなく相対的な傾向として参照されたい。

目次

1 なぜいま予知保全なのか 人手不足・熟練者の高齢化、従来保全の限界、そして勘が機械に移らない理由 2 保全方式の地図 ― 事後・予防・予知の使い分け CBMとPdMの関係、設備の重要度による戦略の選択 3 予知保全の技術スタック センシング→収集→異常検知→寿命予測→保全実行 4 AIで異常を検知する ― 故障データ希少の壁 正常を学習して逸脱を捉える、教師なし学習の現実解

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5 費用対効果で適用範囲を見極める 投資と削減効果のバランス、対象設備の絞り込み 6 先進事例 ― 二つの目線で見る予知保全 設備を「売る側」みつわポンプと、「使う側」日産自動車 7 導入ロードマップと落とし穴 CBMから始める順序、定着のコツ、つまずき

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エグゼクティブ・サマリー

6つのキーメッセージ 予知保全の成否は、最新のAIを買うことではなく、状態監視の土台を築き、適用範囲を費用対効果で見極 めることで決まる。そして、それらを整えてもなお残るのが、ベテランの「判断」である。本書の要点を 6つにまとめる。

1 予知保全は「壊れてから直す/決まった周期で交換する」従来保全の限界を超える手段である 人手不足と熟練保全員の高齢化により、勘と経験に頼った保全は維持が難しくなっている。事後保 全は突発停止の損失が大きく、予防保全(定期交換)はまだ使える部品まで捨てる過剰保全になり がちだ。設備の状態を監視し、故障の予兆を捉えて先回りする予知保全は、この両方の弱点を埋め る。

2 予知保全(PdM)は状態基準保全(CBM)の延長線上にある。いきなりAI予測を目指さない 保全方式は事後(BM)→予防(TBM)→状態基準(CBM)→予知(PdM)と進化してきた。CBM は「状態が閾値を超えたら保全する」段階、PdMは「AIで将来の故障時期を予測する」段階。

CBMでデータを蓄積する土台があって初めてPdMが成り立つ。土台を飛ばしてAIだけ導入しても機 能しない。

3 技術の核は、センシング→データ収集→異常検知→寿命予測→保全実行という一連の流れである 振動・温度・電流・音響といった物理量をセンサーで捉え、IoTで収集・蓄積し、AIで正常からの 逸脱(予兆)を検知し、残存寿命(RUL)を予測して、操業影響が最小のタイミングで保全する。

個別技術の優劣よりも、この流れを一気通貫で設計できるかが成否を分ける。

4 故障データは希少である。だからこそ「正常を学習して逸脱を捉える」のが予知保全の現実解にな る 予知保全AIの最大の壁は、学習させたい故障データがほとんど手に入らないことだ。正常に動いて いる設備からは正常データばかりが出る。そこで、正常状態を学習し「いつもと違う」を異常とし て検知する教師なし学習が中心になる。不足する故障データを生成AIで補う試みも進む。ただしAI が出すのは「いつもと違う」という異常の“候補”にすぎない。その逸脱が無害なゆらぎか、致命 的な予兆かを切り分けるのは、最後はベテランの判断である。AIは判断せず、判断の材料を差し出 す。

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5 予知保全は万能ではない。全設備に一律導入せず、費用対効果が合う重要設備に絞る センサー・分析基盤・運用体制にはコストがかかる。導入効果(突発故障の削減、過剰保全の削 減)がそのコストを上回る設備にだけ適用するのが合理的だ。ボトルネックや安全関連の重要設備 は予知保全、冗長性のある一般設備は事後・予防保全のまま、と設備の重要度で使い分ける。

6 センサーとモデルを整えても、「この状態は危ないか」という判断だけは残る。最後の壁は、その 判断の継承である 閾値もモデルも整えたあと、アラートが鳴ったその瞬間に「止めるか、回し続けるか」を決めるの は人である。この判断は振動値にも温度にも書かれておらず、ベテランの頭の中にしかない。予知 保全の本当の壁は故障データの希少さではなく、この判断が言語化されないまま、退職とともに失 われることだ。AIはこの判断を肩代わりするのではなく、引き出し、分類し、次の世代へ継ぐ裏方 として働く。

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01 なぜいま予知保全

なのか 人手不足・熟練者の高齢化、従来保全の限界、そして勘が 機械に移らない理由

K E Y F I N D I N G S

保全業務は付加価値を生みにくいとされ、慢性的な人材不足に陥っている。退職による熟練者の知 見喪失も進む 事後保全は突発停止による機会損失が大きく、予防保全はまだ使える部品まで交換する過剰保全に なりがち センサーは「振動が上がった」という事実は測れるが、「この音は危ない」という判断までは測れ ない。勘は機械で再現するものではなく、引き出して継ぐものである センサーの低価格化とIoTの普及で、状態監視のコストが下がり、予知保全が現実的な選択肢にな った

1.1 保全現場が抱える二重の危機

製造業にとって、設備を安定して稼働させ続けることは事業の根幹である。しかしその保全現場は、いま 二重の危機に直面している。第一に、人材不足である。保全業務はそれ自体が直接の付加価値を生みにく いうえ、高度な知見とスキルを要する。少子高齢化のなか、退職による欠員や採用難で、保全に携わる人 材は慢性的に不足している。第二に、その不足と表裏一体の熟練者の知見喪失である。長年の経験で「装 置の稼働音を聞いただけで異常の兆候が分かる」ようなベテランが引退すると、その属人的能力は失われ てしまう。

1.2 従来保全の限界

従来の保全は、大きく事後保全と予防保全に分けられる。事後保全は、壊れてから直す方法だ。保全コス トそのものは安いが、突発的な故障は何の前触れもなく起きるため、修理依頼・部品調達・修理作業に時 間がかかり、その間ラインが止まれば機会損失・仕掛品の廃棄・人件費で莫大な損失を被りうる。予防保 全は、決まった周期で定期的に点検・交換する方法だ。突発故障は減らせるが、まだ十分使える部品まで 周期が来たら交換するため、過剰保全のムダが生じる。しかも、想定より早く異常が起きれば突発故障は 防げない。どちらも一長一短である。

この両者の弱点を埋めるのが予知保全である。装置の状態を常時監視し、故障の予兆を捉えて先回りす る。過剰保全のムダを避けつつ、突発故障による停止も防ぐ。センサーの低価格化とIoTインフラの普及 により、かつては大企業のものだった状態監視が、中小規模でも現実的なコストで始められるようになっ た。これが「いま予知保全なのか」への答えである。

1.3 ただし、勘は機械には移らない

ここで一つ、先回りしておきたいことがある。センサーと閾値とAIをそろえても、ベテランの「勘」がそ っくり機械に移るわけではない。センサーは「振動が上がった」という事実までは測れる。だが「この

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振動なら次の連休まで持つ」「この音は今夜のうちに止めろ」という判断までは測れない。両者は、似 ているようでまったく別の層にある。

状態監視を入れたのに、結局アラートのたびにベテランが呼ばれ続ける ― 多くの現場が突き当たるこの 壁の正体は、ここにある。センサーが足りないのでも、モデルの精度が低いのでもない。「この状態は危 ないのか」を決める判断が、どこにも記録されていないのだ。だから、どのツールに乗り換えても同じ場 所で止まる。予知保全がほんとうに解くべきは、勘を機械で「再現」することではなく、その判断を引き 出して残し、次の世代へ渡すことである。ここが、本書が最後に着地する論点になる。

本書の立場:「土台」と「見極め」、そしてその先に残る「判断」 予知保全と聞くと、高精度なAIの故障予測に目が向きがちだ。しかし実務での成否は、その手前にあ る。状態を継続的に監視してデータを貯める土台(CBM)を築けるか、そしてどの設備に適用すべきか を費用対効果で見極められるか。この2点が、AIアルゴリズムの巧拙よりはるかに効く。ただし、土台と 見極めは入場券にすぎない。両方を整えても、アラートが鳴ったその瞬間に「止めるか、回し続ける か」を決めるのは人であり、その判断の質こそが最後に効く。本書は「土台 → 見極め → 判断の継承」 という順序で論を進める。

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02 保全方式の地図 ― 事後・予防・

予知の使い分け CBMとPdMの関係、設備の重要 度による戦略

K E Y F I N D I N G S

保全方式は事後(BM)→予防(TBM)→状態基準(CBM)→予知(PdM)と進化してきた CBMは「今、異常か」を閾値で判断する段階、PdMは「いつ壊れるか」をAIで予測する段階である CBMはPdMの土台。まず状態を監視してデータを蓄積し、それを使って将来予測へ進むのが王道 全設備に予知保全は過剰。設備の重要度(Class A/B/C)に応じて保全方式を使い分けるのが合理 的

2.1 4つの保全方式とその進化

保全方式は、保全するタイミングの考え方によって整理できる。歴史的には、事後保全から始まり、予防 保全、そして状態基準保全・予知保全へと進化してきた。

出所:一般的な保全工学の体系に基づき taiziii Research 作成 注意したいのは、状態基準保全(CBM)と予知保全(PdM)の関係である。CBMは、センサーで設備の 状態を監視し、データがあらかじめ定めた閾値を超えたらアラートを出す仕組み。「いつ壊れるか」で はなく「今、異常な状態にあるか」に焦点を当てる。一方PdMは、収集したデータをAI・機械学習で分析 し、「将来の故障時期」や部品の残存寿命(RUL:Remaining Useful Life)を予測する。「あと何日で この部品は故障する可能性が高い」といった、より具体的な予測を目指す。

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2.2 CBMは予知保全の土台である

両者は対立する選択肢ではなく、CBMはPdMを実現するための土台と位置づけられる。まずCBMで設備 のデータを収集・蓄積し、状態を監視する体制を整える。その蓄積されたデータを使ってAIモデルを構築 し、将来を予測するのがPdM、という順序が一般的だ。この順序は重要である。データの蓄積なしにAI予 測だけを導入しようとしても、学習する材料がなく機能しない。第7章の導入ロードマップも、この 「CBMから始めてPdMへ」という順序を基本に据えている。

2.3 設備の重要度で使い分ける

そして、本書が強調したい実務上の要点がある。すべての設備に予知保全を導入する必要はない、という 点だ。予知保全はセンサー・分析基盤・運用体制にコストを要するため、費用対効果が合う設備とそうで ない設備がある。設備をその重要度で分類し、保全方式を使い分けるのが合理的である。

出所:RBM/RCMの考え方および各種解説に基づき taiziii Research 作成 生産ラインのボトルネックや安全関連設備、代替の利かない設備(Class A)には、予知保全を中心に据 える。停止すると影響は大きいが短時間で復旧できる設備(Class B)には、予防保全を基本に状態監視 を部分導入する。冗長性があり停止の影響が限定的な設備(Class C)は、事後保全のままでよい。この 「どの設備にどの保全方式を当てるか」を体系的に決める枠組みが、リスクベース保全(RBM)や信頼 性中心保全(RCM)である。予知保全は手段であって目的ではない。適用範囲を見極める判断こそが、 技術選定と並ぶ最初の意思決定になる。

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03 予知保全の技術スタック

センシングから保全実行までの一連の流れ

K E Y F I N D I N G S

予知保全は、センシング→データ収集→異常検知→寿命予測→保全実行という一連の流れで実装さ れる 回転機(モーター・ポンプ・ファン)の状態把握には、特に振動データが有効とされる 残存寿命(RUL)の予測まで踏み込むと、計画的な部品調達・修理が可能になる 複数センサーを組み合わせるセンサーフュージョンや、デジタルツインの活用が高度化の方向にあ る

3.1 5つの段階で捉える

予知保全の技術は、現場のベテラン作業員が持つ保全経験を、機械の側から支えるもの、と捉えると分か りやすい。状態を感じ取り、変化を覚え、異常の兆しに気づき、いつ手を打つべきか判断する ― このう ち前半(感じ取る・覚える・気づく)は技術で肩代わりできるが、最後の「いつ手を打つか」の判断は人 に残る。具体的には次の5段階で実装される。

出所:taiziii Research 作成 ① センシング。設備の状態を物理量として捉える。振動・温度・電流・音響などのセンサーを、最も効 果的に変化を捉えられる位置に設置する。② データ収集。IoTゲートウェイやエッジ機器を通じてデータ をクラウドなどに蓄積し、時系列に並べて変化を追えるようにする。③ 異常検知。AI・機械学習で、正 常状態からの逸脱(予兆)を捉え、異常の「候補」を人に提示する。人が気づけない微細な変化を、大 量のデータの中から探り出す(第4章で詳述)。④ 寿命予測。異常の有無だけでなく、残存寿命(RUL)

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を推定し「いつ・どの部品が壊れそうか」の目安を示す。ただし推定された寿命は確率的な目安であり、 その数値を信じて連休明けまで回すのか、念のため前倒しで止めるのかという最終判断は人が負う。⑤ 保全実行。予測に基づき、操業影響が最小のタイミングで計画的に部品を調達・修理する。このとき「な ぜそう判断したのか」を結果とセットで記録できなければ、次に同じ予兆が出たとき、若手は同じ判断を 下せない。

3.2 何を測るか ― 状態監視の手法

どの物理量を測るかは、設備の種類と捉えたい異常によって決まる。代表的な状態監視の手法を整理す る。

測定対象 捉えられる異常の例 主な対象設備 振動 軸受(ベアリング)の摩耗、軸ズレ、回転体のアンバラン ス。劣化の初期段階を捉えやすい モーター・ポンプ・ファン等の回 転機 温度 軸受・モーター・電気機器の異常発熱。劣化が進んだ段階 で顕在化しやすい 回転機・電気機器・摺動部 電流 モーターの負荷変動、絶縁劣化、電力品質の異常 モーター・電動機器 音響 異音の周波数分析、放電音の検知。人の聴覚に近い情報を 定量化 回転機・電気設備・摺動部 とくに回転機の劣化は機構部の振動変化に早く現れるため、予知保全では振動の監視が重視される。温度や音は劣化が進 んでから変化が出る傾向がある。もっとも、現場のベテランは「この設備に限っては振動より先に音に出る」といった設 備個別のクセを経験で知っている。教科書どおりの監視で取りこぼす例外を拾っているのは、いまも人の判断である。

3.3 高度化の方向 ― センサーフュージョンとデジタルツイン

技術は進化を続けている。単一のセンサーでは見えない異常を捉えるため、振動・温度・電流など複数セ ンサーのデータを統合して解析する「センサーフュージョン」が進む。また、現実の設備の状態・特性を デジタル空間に再現したデジタルツインにリアルタイムのセンサーデータを流し込み、シミュレーション で「今後いつ・どのような異常が起きそうか」を高精度に予測する取り組みも現れている。ただし、これ らは土台(①〜②の状態監視)が整って初めて効く高度化であり、最初から狙うものではない。

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04 AIで異常を検知する ― 故障デ

ータ希少の壁 正常を学習して逸脱を捉える、教師な し学習の現実解

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予知保全AIの最大の壁は、学習させたい「故障データ」がほとんど手に入らないことにある 正常に動く設備からは正常データばかり出る。だから「正常を学習し逸脱を検知する」教師なし学 習が中心 不足する故障データを、人為的に作ったり生成AIで補ったりするアプローチも実用化しつつある AIを扱える人材の不足も課題。外部サービスの活用や、少データで動く手法の選択が現実的な解に なる AIが出すのは異常の「候補」まで。危険かどうかを決めるのは人の判断であり、その判断を理由ご と記録することが、勘をデータに変える入口になる

4.1 故障データは、集めたくても集まらない

予知保全AIには、ほかのAI活用にはない特有の難しさがある。学習させたい「故障データ」が、ほとんど 手に入らないことだ。考えてみれば当然で、設備は普段は正常に動いているからこそ稼働しているのであ り、そこから出てくるのは圧倒的に正常データばかりである。重大な故障は滅多に起きず、起きても毎回 パターンが違う。「故障の例をたくさんAIに見せて覚えさせる」という素朴なアプローチは、現実には成 り立たない。

4.2 「正常」を学習して、逸脱を捉える

この壁を乗り越える発想が、故障ではなく「正常」を学習するというものだ。大量にある正常データから 「いつもの状態」をAIに覚えさせ、そこから外れた「いつもと違う」を異常の予兆として検知する。これ は教師なし学習(アノマリー検知)と呼ばれる。故障の山ほどのサンプルは要らず、正常データさえ十分 にあれば成り立つため、予知保全の現実解として広く使われている。

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出所:taiziii Research 作成 もう一つのアプローチが、不足する故障データを人為的に補う方法である。実設備で意図的に故障に近い 状態を作ってデータを取ったり、近年では生成AIで不足する学習データを作り出して補う試みも進む。こ れにより、実データが限られていても、広範囲の条件を想定したモデルを学習させられる。後述するみつ わポンプ製作所の事例も、人為的に作り出した故障時データを学習に活用している。

見落とされがちな逆説 ― 異常検知は「判断」を可視化する装置でもある 異常検知を運用すると、必ず直面することがある。AIが「いつもと違う」を1万件挙げたとして、そのう ち本当に危険な数件を選り分けてきたのは、これまでもベテランの判断だった。異常検知は「異常かも しれない候補」を絞り込む装置であって、「これは危ない」と決める装置ではない。だとすれば、話は 逆から組み立てられる。AIが挙げた異常候補に対して、ベテランが下した「これは様子見でよい/これ は即停止」という判断を、理由ごと一つずつ記録していくこと ― これこそが、これまで言葉にならなか った勘をデータへ翻訳する、ほとんど唯一の現実的な入口になる。異常検知の運用は、AIを賢くする作 業であると同時に、ベテランの判断を可視化する作業でもあるのだ。

4.3 もう一つの壁 ― 人材

技術面の壁とあわせて見落とせないのが、AIを扱える人材の不足である。データ分析やモデル構築・運用 を担える人材を社内で確保するのは、多くの企業にとって容易でない。これに対しては、自前ですべてを 構築するのではなく、振動センサーとクラウドAIをパッケージにした外部のサービス(モーター特化型の 予知保全サービスなど)を活用する、あるいは少ないデータでも動く手法を選ぶ、といった現実的な選 択肢がある。「AI人材がいないから予知保全は無理」と諦める必要はない。

ただし、人材の問題はAI人材だけではない。より深刻なのは、「この音は危ない」と判断できるベテラン が、その判断の理由を言葉にできないまま現場を去っていくことである。AIモデルは外部から調達でき

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る。だが、自社のこの設備を三十年見てきた人の判断は、外から買えない。本当に希少なのは、故障デー タでも、AI人材でもなく、判断そのものである。

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05 費用対効果で適用範囲を見

極める 投資と削減効果のバランス、対象設備の 絞り込み

K E Y F I N D I N G S

予知保全を導入すべきかは、導入コストと削減できる費用を比べた費用対効果で判断する 効果は「突発故障の削減によるダウンタイムコスト減」と「過剰な定期保全の削減」が両輪 投資にはセンサー・データ基盤・AIモデル構築・運用体制が含まれる。これを上回る効果が出る設 備に絞る 重要度の低い設備まで予知保全を広げると、投資倒れになる。第2章の使い分けと一体で考える

5.1 投資と効果を天秤にかける

第2章で「全設備に予知保全はやらない」と述べた。その判断の物差しが費用対効果である。予知保全を 導入すべきかどうかは、導入・運用にかかるコストと、それによって削減できる費用を比較して決める。

出所:taiziii Research 作成 投資側には、センサー・IoT機器の導入、データ基盤・分析システムの構築、AIモデルの構築・運用、そ れを回す人材・運用体制が含まれる。効果側には、突発故障の削減によるダウンタイムコストの削減(止 まらないことで失わずに済む利益)、過剰な定期保全の削減(まだ使える部品を捨てない、不要な点検作 業をなくす)、部品を寿命まで使い切ることによるコスト削減、そして熟練者が一台ずつ見て回っていた 点検の負荷を機械に肩代わりさせ、人の時間を「本当に判断が要る場面」に振り向けられることがあ る。ここで注意したいのは、効果として数えるべきは「勘を機械に置き換えること」ではない、という点 だ。置き換えられるのは巡回と計測であって、判断ではない。

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5.2 効果が投資を上回る設備に絞る

判断は明快だ。削減効果が投資を上回る設備にだけ予知保全を導入する。たとえば、止まると工場全体の スループットが落ちるボトルネック設備や、故障時の損失が極端に大きい高額設備、安全に直結する設備 は、効果が大きく投資が正当化されやすい。逆に、予備機があってすぐ切り替えられる設備や、故障して も影響が軽微な設備にまで高価な予知保全を入れるのは、投資倒れになる。これは第2章の「設備の重要 度による使い分け」と完全に一体の判断であり、技術を入れる前に「どこに入れるか」を決めることが、 投資効率を左右する。

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06 先進事例 ― 二つの目線で見

る予知保全 設備を「売る側」みつわポンプと、「使 う側」日産自動車

K E Y F I N D I N G S

予知保全は、設備を「売る側」(メーカー)と「使う側」(ユーザー)の双方で進む。本章はこの 両方の立場を対比する 売る側の例=みつわポンプ製作所:納品済みポンプにセンサーを付け、故障予兆を9割で判定し、 保全をサービス事業にもつなげた 使う側の例=日産自動車:CBM診断技術で常時監視し、故障の兆候を自動検知する「予知予防設備 保全」で生産ロスを最小化 立場は違っても、ねらいも、状態監視の土台を築き重要な設備を選んで適用するという原則も共通 している 予知保全が実際にどう成果を生むのか。ここでは立場の異なる2社を対比する。設備を「売る側」(メー カー)として予知保全を新たな事業に育てたみつわポンプ製作所と、設備を「使う側」(ユーザー)とし て自社工場の操業を守る日産自動車である。同じ予知保全でも、設備を売る側と使う側では、その活かし 方が変わる。だが、ねらいも、底にある原則も同じである。

6.1 供給者目線 ― みつわポンプ製作所が「売る側」で始めた予知保全

まず、設備を売る側の事例である。大規模投資ではなく、地に足のついた取り組みで成果を出した1社と して、経済産業省「AI導入ガイドブック」に公的事例として取り上げられた、株式会社みつわポンプ製作 所を取り上げる。

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出所:経済産業省「AI導入ガイドブック」および各種公表情報に基づき taiziii Research 作成 みつわポンプ製作所は、工業用ポンプを製造するメーカーである。従来、ポンプは販売したらそこで取引 が一区切りとなる「売り切り型」のビジネスだった。納品後のポンプが顧客先で故障すれば、起きてから 対応するしかなく、顧客の設備が停止するリスクが残る。そして、その故障の予兆を見抜くのは、熟練者 の経験と勘に頼る属人的な領域だった。

同社は2021年度に実施された経済産業省のプログラムに参加し、予知保全システムの構築に取り組ん だ。納品済みのポンプに各種センサーを設置し、振動・音・温度・電流といった幅広いデータを収集。こ れをAIで分析し、故障の前兆を判定できるかを検証した。ここで本書の第4章で述べた「故障データ希少 の壁」が立ちはだかる。同社はこれに対し、人為的に作り出した故障時のデータも学習させることで、限 られた実故障データを補い、構築したAIモデルは故障の前兆を9割の正解率で判定できる水準に達した。

センシング(振動・音・温度・電流)→データ収集→AI異常検知という技術スタックを、ポンプという対 象に実装したものといえる。

優れている点:保全を「サービス」に変え、ビジネスモデルごと進化させた この事例の本質は、予知保全を自社の保全効率化にとどめず、新たな事業へと展開した点にある。同社 は、売り切りだったポンプ販売を改め、販売後に予知保全サービスを提供する事業化を検討している。

顧客にとっては、ポンプの突発故障による設備停止を避けられる価値が生まれる。予知保全という技術 が、単なるコスト削減策ではなく、製造業が「モノ売り」から「コト売り(サービス)」へ移行する起 点になりうることを示している。売る側にとっては、予知保全そのものを新たな事業に育てられる。

6.2 使用者目線 ― 日産自動車が「使う側」で実装した予知保全

次に、設備を使う側の事例である。完成車メーカーである日産自動車は、自社工場の生産ラインを止めな いために予知保全に取り組んでいる。栃木工場に2021年に導入した次世代生産ライン「ニッサン インテ リジェント ファクトリー」が、その代表例である。

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出所:日産自動車の公表情報に基づき taiziii Research 作成 背景は、本書の第1章で述べた構図とまったく同じだ。日産は高い技能をもつ匠の技によって高精度なク ルマづくりを実現してきたが、高齢化社会や深刻な人手不足のなか、従来の労働集約型の生産からの脱却 を迫られている。属人的な熟練に依存した設備保全を、いかに維持し、次の世代へ継承するか ― これは 設備を使う側に共通する課題である。

日産が導入したのが「設備故障診断システム&予知予防設備保全」である。状態基準保全(CBM)の診 断技術を土台に据え、100分の1秒という細かさで設備を常時計測・監視し、さまざまな診断手法で故障 の兆候を自動で検知する。さらに、診断ロジックの開発自体を自動化して、精度の高い分析手法を広げて いる。狙いは明快で、故障を未然に防ぎ、生産ロスを限りなくゼロに近づけることにある。これは本書が 第2章で示した「CBMという土台の上にAI予測を乗せる」流れを、自動車工場という対象で実装したもの といえる。同社は栃木工場のエンジン部品ラインにも予知保全システムを導入しており、止まると最も困 る重要なラインから着実に広げている。

優れている点:自社の操業を守りつつ、熟練の技能を継承する 日産にとっての予知保全は、自社の操業を止めないための備えであり、同時に熟練に頼った保全からの 脱却・匠の技の継承でもある。設備を使う側にとって、予知保全は売り物ではなく、人手不足と高齢化 のなかで工場を回し続けるための内部の仕組みだ。そして大企業ほど、全設備に一律導入するのではな く、生産を左右する重要なラインから入れている。「どの設備に入れるか」という適用見極めが、ここ でも判断の軸になっている。

ただし、自動診断が広げられるのは「どの設備のどの値が異常か」までである。その先の「では、いま 止めるのか、次の計画停止まで持たせるのか」という判断は、いまも熟練保全員の中にある。技能継承 のいちばん硬い核は、計測技術ではなく、この判断の層に残っている。

6.3 二つの目線が示すもの

立場の異なる2社だが、予知保全の本質は同じところに着地する。それを1枚にまとめたのが下図であ る。

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出所:経済産業省「AI導入ガイドブック」、日産自動車の公表情報等に基づき taiziii Research 作成 みつわは設備を売る側として予知保全を新たな事業に育て、日産は設備を使う側として自社の操業を守 る。立場も、データの集め方(みつわは多数の納品機から、日産は自社の多様な設備から)も異なる。だ が、ねらいは同じだ ― 壊れる前に予兆を捉え、突発故障と属人性をなくすこと。そして両社に共通する のは、いきなり高度なAIに飛びつくのではなく、状態を捉える土台(センシングとCBM)を築いたうえ で、故障ではなく「正常」を学習して逸脱を捉え(第4章)、重要な対象を選んで適用していることだ。

これはまさに、本書が一貫して述べてきた「土台」と「適用見極め」である。

そして、もう一点見落とせないことがある。両社が手に入れたのは、「いつもと違う」を見逃さない目で ある。だが、その違いを見て「止めるべきか、回し続けるべきか」を決めているのは、いまもベテランの 判断だ。勘を「技術で受け継ぐ」とは、機械に肩代わりさせることではない。その判断を引き出し、なぜ そう判断したのかとセットで残し、次の人が同じ場面で参照できる形にすることである。人手不足と高 齢化という出発点は、売る側も使う側も変わらない。そして両社が次に向き合うのも、同じ問い ― この 判断そのものを、どう継ぐか ― である。次章では、これを自社で進めるための道筋を示す。

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07 導入ロードマップと落とし 穴

CBMから始める順序、定着のコツ、つまず き

K E Y F I N D I N G S

導入は「対象設備の選定→状態監視(CBM)→AI予測(PdM)→保全業務へ統合」の4段階で進め る いきなりAI予測を目指さず、まず重要設備の状態監視からデータを蓄積するのが王道 経済産業省が「AI導入ガイドブック 予知保全」を公開しており、導入手順の参考になる 典型的なつまずきは、適用範囲の広げすぎ、土台なきAI導入、故障データ不足の軽視、保全業務と の断絶 「測り始める」のと同時に、アラートに対するベテランの判断を理由ごと記録し始める。これがな ければ予知保全は一代限りで終わる

7.1 4段階のロードマップ

予知保全は、一足飛びにAI予測を目指さず、段階的に積み上げる。

出所:taiziii Research 作成 Phase 1:対象設備の選定。故障影響の大きい重要設備を選び、費用対効果を試算する(第2章・第5 章)。Phase 2:状態監視(CBM)。選んだ設備にセンサーを設置し、まず正常データを蓄積する。閾 値ベースの異常検知から始める。Phase 3:AI予測(PdM)。蓄積した正常データを学習させ、逸脱・予 兆を検知し、残存寿命を予測する段階へ進む。Phase 4:保全業務へ統合。予兆を実際の保全計画に反映 し、効果を検証して、有効なら対象設備を広げる。なお、経済産業省が「AI導入ガイドブック 予知保 全」を公開しており、導入手順や注意点の参考になる。

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7.2 定着のコツ ― 「予兆」を行動につなげる

予知保全が成果を生むかどうかは、検知した予兆を実際の保全行動につなげられるかにかかっている。AI が「異常の予兆あり」とアラートを出しても、それを受けて誰が・いつ・どう動くのかが決まっていなけ れば、宝の持ち腐れになる。予兆検知から部品調達・修理計画・実行までの業務フローを、システム導入 と同時に設計しておく。これは需要予測やOEEで繰り返し述べてきた「計測・予測して終わりにせず、行 動につなぐループを回す」という原則と、まったく同じである。

典型的な4つのつまずき ① 適用範囲の広げすぎ:費用対効果を見ずに全設備へ展開し、投資倒れになる。重要設備に絞る(第2 章・第5章)。② 土台なきAI導入:状態監視(CBM)でデータを貯める前にAI予測(PdM)だけ導入 し、学習材料がなく機能しない。③ 故障データ不足の軽視:故障データが集まらない現実を見落とす。

正常データからの異常検知や、データ補完の手法を前提に設計する(第4章)。④ 保全業務との断絶: 予兆を検知しても保全行動につながる業務フローがなく、アラートが放置される。

7.3 まとめ ― 土台と見極めの、その先に残るもの

本書を通じた主張は一貫している。予知保全の成否は、高度なAIを買うことではなく、(1) 状態を継続的 に監視してデータを貯める土台(CBM)を築くことと、(2) 設備の重要度と費用対効果で適用範囲を見極 めることという、技術以前の2点で決まる。そのうえで、故障データ希少という予知保全特有の壁を「正 常を学習して逸脱を捉える」発想で乗り越え、検知した予兆を保全行動につなぐループを回す。予知保全 は万能の魔法ではなく、正しい設備に、正しい順序で導入してこそ効く実務である。

だが、土台を築き、対象を絞り込み、モデルを回し始めても、最後にひとつ残るものがある。アラートが 鳴ったその瞬間に「止めるか、回し続けるか」を決める判断だ。これは振動値にも温度にも書かれていな い。センサーは「何が起きたか」を測るが、「この状態は危ないのか」を教えてはくれない。ツールを入 れ、データを貯め、手順を標準化しても、この判断の層だけは埋まらずに残る。そしてその判断は、言語 化されないまま、ベテランの退職とともに現場から消えていく。

だから、予知保全がほんとうに解くべき最後の問いは、「センサーをどこに付けるか」ではない。この判 断をどう引き出し、なぜそう判断したのかとセットで残し、次の世代へ渡すかである。AIはこの判断を肩 代わりしない。ベテランから判断を引き出し、分類し、問いかけ、検証し、継承する ― その裏方に徹す る。

着手にあたっては、全設備一斉ではなく、止まると最も困る重要設備から状態監視を始めることを推奨す る。そして明日からの一歩は、二つある。一つは、自社のどの設備が止まったら最も損失が大きいかを洗 い出し、その設備の状態をまず「測り始める」こと。もう一つは、その設備のアラートに対してベテラン が下した判断を、「なぜそう判断したのか」という理由ごと記録し始めることである。前者がなければ 予知保全は始まらない。だが後者がなければ、予知保全は一代限りで終わる。

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taiziii が提供する判断力の継承サービス SkillRelay(スキルリレー)では、センサーが捉えた「いつも と違う」という異常候補に対して、ベテランが「この振動は様子見でよい」「この音は今すぐ止めろ」 と下した判断を、なぜそう判断したのかという理由ごとAIで引き出して構造化し、組織の判断知として 継承します。状態監視データで「何が起きたか」を捉えることと、その先の「この状態は危ないのか」 という熟練者の判断を残すことを、ひと続きで扱える点に強みを持ちます。AIは判断を肩代わりせず、 判断を引き出し・残し・継ぐ裏方に徹します。

詳細:https://taiziii.com/skillrelay/